No.20
殺虫毒素Bt遺伝子が 組み込まれたジャガイモ。 葉を食べたコロラド羽虫は 5分後に苦しみ始め 25分後に葉から落ち 2日後に死んだ。 |
特集 遺伝子組み換えコメ(イネ)いらない! 愛知県農業総合試験所で行われている「遺伝子組み換えイネ(祭り晴)の研究中止を求めて、全国大会を行うことになりました。 愛知県農業試験所では、モンサント社との共同で、除草剤グリフォサート耐性の遺伝子組み換えイネ(祭り晴)の研究が行われています。 昨年5月には農水省からの環境安全性確認がなされ、すでに一般圃場での栽培が承認されています。現在研究は終盤を迎えており、除草剤体制の遺伝子組かえ種の固定のための作業が行われています。順調に行けば、2003年にはその作業が終了し、厚生労働省への、食品としての安全審査のための申請がなされることになります。 ここで注目しておかなければいけないことがあります。この「祭り晴」が認可されると(その特許権は愛知県農業試験所、モンサント両者にあるものの)、同様の,たとえばコシヒカリなどは自動的に食品として認めらてしまうというてんです。 現在、米国モンサント社では、すでに「グリフォサート耐性GMコシヒカリ」は、完成しており、商業生産を待つ段階といわれています。 仮に、日本の生産者が遺伝子組み換えイネをいらない!といっても、安価な遺伝子組み換えコシヒカリが米国から大量に輸入されてしまうという可能性があるわけで、全く油断ができません。 日本の輸入が行われれば、この遺伝子組み換えコメは流通段階でブレンドされ、市場での混乱は必至となるでしょう。その結果、消費者の信用を落とすばかりでなく、ひいてはコメ生産者に対するの信用さえも失墜させかねません。更に日本のこめ文化の危機ともなりかねません。 狂牛病での前例があるとおり、同様の経済的被害も予測されます。消費者,生産者ともに「受身」でいるわけには行かないと考えます。許可された遺伝子組み換えコメを「買わない」ではすまされません。 一部の業者の商業目的のために、このような研究が進行することに対し、大きな危機を感じざるをえません。日本の主食たる「コメ」はなんとしても遺伝子組かえ汚染から守らなければならないと考えます。 愛知県農業試験所での「除草剤グリフォサート耐性遺伝子組み換え祭り晴」の研究の中止を要求します。 「ストップ遺伝子組み換えイネ全国大会」への参加をお願いします。 2002年7月6日 午後1時−3時 名古屋市中区役所ホール 集会後デモ |
神室の里は今 4月15日昼、発注書を届けに高橋保弘さん宅に 行った。 小屋で広和君(保弘さんの長男)、阿部昭雄、 さゆりさん夫妻、新庄最上環境会議の東海林 さんが種まき作業をしていた。 早くも桜が咲き出した。心地よい季節だ。 しかし、百姓には忙しさの盛りである。 (遠) |
神室の里は今 農村生活 新庄編 新庄より・・・バイオマスってなんだ?2002.2.21 |
5/25−26新庄・田植えツアー模様 1)今回の田植えは、高橋保弘さんのお宅のそばの田んぼで、田植えでした。 2)参加者は、阿部さん、守田さん、アシード・ジャパンから3人、水田トラストの宮本さん、長山さんと田中でした。新庄のおいしいそばを食べながらまず打ち合わせ。田植えは初めての人が多く、新鮮な体験になったようでした。 3)夜の交流会には、新庄から、遠藤さん、今田太一さん、吉野さん、笹さん、高橋さん、星川公見さん、佐藤恵一さん、それに高橋さんところに農業の研究で来ていた澤知恵さんも飛び入り参加で、色んな輪が出来てみんな思い思いに話が弾んでいました。 4)2日めも、朝から田植えを師、予定より早く田植え完了。といってもちょっとちっちゃめの田んぼでした。 5)新庄ふるさと歴史センターは、何回行っても新鮮な感動を呼び起こす人々 の生活の知恵がいっぱいでした。 |
田植えツアーの感想文 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ★近藤綾(こんどうあや) 田んぼと山と空にぐるり囲まれた風景に、まずは感動! その空は、二日間とも曇りや雨で気温も低かったけれど、田植に入った田んぼの泥はほっこりと温かく、寒さは感じませんでした。聞けば、泥が温かいのはちゃんと微生物が生きている証拠だそうです。たにしも、除草剤代わりのお芋や大豆も、ちゃーんと共生してました。 そんな田んぼで取れたお米は、噛むほどに甘くて本当においしい!地元で取れた新鮮なウド、甘いレタス、歯ごたえのあるマイタケなどの風味豊かなお惣菜もお腹いっぱい食べてきました。 農家の方々からは、安全な食品を作りとどける喜び、壮年と青年の協力、自然を敬う心などなど、大切なことをたくさん教わりました。A SEEDJAPAN以外の参加者の方々とも、環境問題を中心に日頃考えていることなどを語り合えて、一気に世界が広がった感じです。農、食、環境、そして自分の人生について、色々と考えてみたくなった旅でした。 ★小越まどか(こごしまどか) 都会で生活をしていると、手で土に触れることがあったとしても、素足で土の上を歩くことはなかなかありません。 田植えをする時、外からはどうなっているかわからない土の中へは裸足で入りました。そして、足の裏で触って考えるのです。「石かタニシか?いや、ジャガイモだ!」田植えの時にお世話になった高橋さんの田んぼにはジャガイモや豆がたくさん混ざっていました。 それらの芽の毒素、アクが虫から稲を守ってくれるそうです。作業中に納得するようなお話をたくさんしていただきました。しかし、私は植える事に必死になり手元だけに集中していたようで、終わったところを見るとすごく曲がっていました。(高橋さんは笑って済ませてくれましたが・・) 田んぼの外から眺めただけでは絶対にわからない、実際に中に入ったことでわかった感触が今も体に残っています。 しかし、私にはさらに大きな意味となる経験がありました。 以前から農業に関心があった私は、今年の春、それを学べる学校に進学したばかりです。それなりの強い意志を持って決めたことなのです。 心のどこかで、結局私には経験がないことを考えてしまいました。それでも学校にいる時は、そのような人が多いからよかったのです。 しかし、実際に農業をお仕事としてやっている農家さん方を考えると、自分が安易に踏み込めるも のではないなぁと思ってしまいました。それが原因で動ける体もなかなか動かなかったのだと思います。 ネットワーク農縁の農家さん方に出会えて私の考えは変わりました。 忘れられない言葉があります。移動中の車の中での会話でしたが、高橋さんが「一緒にやったら、おんもしれ〜ぞ〜!」と言った一言です。 長い間、農業をやってきたベテランの農家さんと、強いやる気を持ってこれから農業を始めようとする人が一緒にやっていけばいいと思っているそうです。 それを聞いたとき、「ああ、こんなふうに私達を受け入れてくれる方々がいるんだ・・!」と思いました。よし、やってやるー!という強い思いがこみ上げてきました。 おそらく、田植えをしただけで終わっていたら、この気持ちは起こらなかったと思います。農家さん方とお話ができて本当によかったです。 今回の田植えツアーの参加者には、ネットワーク農縁の消費者として新庄のお米を食べていると東京から来た方もいました。 このツアーで、消費者の方と生産者の方が出会えるだけではなく、同じお米を食べる仲間とも出会えることができるということですね。 トラストのお米が私達を皆つなげてくれました。 ネットワーク農縁の農家の皆さん、事務局の皆さん、そして、田植えをともに経験できた皆さん、本当にありがとうございました。私は今までの経験はありませんが、これから、たくさんの経験を積んでいこうと思います。 そして、皆さんとずっとつながっていけたらと思います。 ★河合隆人(かわいたかひと) 去年の6月に新庄に行ったので、今回で2回目になります。 前回の草取りの時に行ったときに、今までの大学生活では味わえなかった田舎の風景や食べ物のおいしさ、そしてなにより農家さんの熱いハートを感じることができました。 その思いがこころに残っていて、今回もまた参加しようと思いました。 新庄について、高橋さんにお逢いしたときは、「また帰ってきたよ〜」という感じで、親しげな気持ちと懐かしさで一杯でした。 田植えというのは、稲の子どもが大人になるための旅立ちでもあり、稲を植えるときに「大きく育てよ〜」と心のなかでつぶやきながらせっせと旅立ちの手伝いをしました。 素人が植えた稲なので秋にちゃんと穂が実るかどうか心配ですが、高橋さんは「稲は人間と一緒だから、多少変な風に植えてもすきまを見つけてちゃんと育つ」とか、「上半身まで植えると身動きできなくなるぞ」とか、生きた知恵といえるような話がいっぱい聞けました。 農家さんたちは「どうやったらうまい米ができるか」を毎日の作業のなかで、手や足や顔などの身体すべてを使って感じています。おそらく、毎日のように新たな発見が身体に蓄積しているのでしょう。 そんな農家さんと話をしたり、一緒に作業したりすることは、私たちの身体のなかに自然と共に生きることや頭の思考と心の感情を切り離して解決しようとすることの矛盾に気づかせてくれることがあると思います。 これからも、農産物を作る人と食べる人にとって、お互いにより良くうまいものを作り、より深く温かい関係を築いていきたいと思いました。 ★長山一夫(ながやまかずお)さん 東京を出発した時は、晴天で穏やかな気候でしたが、新幹線で新庄に到着した時は、曇りの肌寒い天気でしたので、今日素足で水田に入るのは気合が必要だなと、そのとき感じていました。しかし、水田に入って水の下の土に足の裏が触れて、なんと温かさを感じたのです。水田に入っている ときが温かいのです。そして土の中にタニシをいっぱい発見。 土壌の中の有機分解による土の発熱との説明を聞いて、田んぼがなにか活発に生きているなと実感し、感動しました。 高橋さんより、田植え前(4月下旬)の無農薬を続けている田んぼと、除草剤を撒いた田んぼとの違いの写真をいただき、無農薬田んぼの緑色と除草剤を撒いた田んぼののなにも生えていない土色の差にも驚きでした。 今まで一般的な田んぼの風景を見てきて、後者が普通の自然の田んぼとおもっていたからです。本当は農薬をまいた田んぼだったんですね。 土壌改良材のみがらミネラル炭の工場も見学して、廃棄した農機具などから利用して、プラントの部品にしたと聞いて、その創意工夫んも感服いたしました。 数時間の農家の方々との触れ合いでしたので、これまでの有機農業の苦労、そしてこれからの課題などももう少し聞きたかったのですが、時間がなかったのが残念です。 最後に、私の仕事は現在、バイオの機器の開発設計をしております。人を救う医療機器や環境装置の開発が主なのですが、開発した機器が良いほう(環境などを研究)に使用されれば良いのですが、植物ゲノムなど遺伝子系にも使用されていると思うと、心が痛み複雑な気持ちです。 今後、遺伝子組み換え食品の危険性についての調査および勉強も考えて見たいと思っています。 高橋さんおよび新庄農家の皆様、温かな受け入れありがとうございました。また、新庄水田トラスト事務局の阿部さん、田中さん、いろいろと、お世話していただき、ありがとうございました。また参加させてください。 ★宮本ゆうみ <田植えツアー絵日記>(絵を省略、ごめんなさ〜い) *わくわくドキドキの田植えツアー。 ものわかりの良い夫と子供に留守を任せて、いざ新庄へ! 遠い遠いと思っていた新庄も、新幹線に乗って隣に座った バイオ技術のプロ・長山さんとおしゃべりしている間に、あっというまに着いてしまった。 まずは、受け入れ先の高橋さん宅で、着替えを済ませ、ミーティングの後「もみがら炭工場」の見学へ。科学音痴の私でも実験物の違いのすごさは一目瞭然だ。 う〜む、只者ではない新庄の人達・・・。工場見学の後は、いよいよ田植え。お天気がちょっと悪くて寒いのが残念。ここで、高橋さんから苗を2本ずつ植えてやることのレクチャー。 てんやわんやの田植えも終わり、和みの温泉の後は、田中さんが作ってくれたカレーの夕飯。夕ごはんの心配をしなくていいなんて、主婦には極楽ごくらく。 農家の人達がパラパラと集まってきて交流会。それぞれの自己紹介のあとは、またもや違いの目でわかるシリーズ。 今度はイネ編。 <イネの不思議> 今年の苗は、根っこがいつもより多いらしい。高橋さんいわく、今年の天候がイネ向きではないことを予測して、大地にしっかり根付こうと、イネ自ら努力しているのだという。でも、お坊ちゃま君ではそうもいかないらしい。 そんなこんなで、和気あいあいと、新庄の夜はふけてゆき、快い疲労感で眠りについたのであった。 二日目は、田植え+歴史センター見学+おそば屋さんコース。 時間の関係で駆け足で廻ったのは残念。もうひとつ残念なのは新庄名物?「学校そば」!廃校を利用したおそば屋さんだそうで、ロマンがあるな〜。こちらも時間の関係で今回はなし。 次回のツアーにはくみこまれるらしい。ぜひ、行ってみたいです〜。 最後のハイライトは、新庄駅にくっついている最上センター? (スミマセン正式名称を忘れました)。ここにトラスト運動のファイルがちゃんとあるのには感激。しっかり根付いていたんですね。うれしい。 というわけで、新庄を眼いっぱい堪能してきました。一緒に行ったみなさん、農家の皆さん、ありがとうございました。田植えのおてづだいにハあまりならなかったけど、私には得るものがたくさんありましたよ〜。(完) PS. 帰りの新幹線から大きな2重の虹がくっきりみえました・・・・。 |