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我、モンサントとかく闘えり
私と妻は,半世紀にわたってナタネを育て、種子を開発してきました。
遺伝子はいったん環境に放出されたら、囲い込むことはできないし、非GMとGMの共存はあり得ません。どうすれば風、鳥、動物、昆虫の動きを抑制することができるでしょう。緩衝地帯について50mとか150mとかいわれていますが、農民の立場から言えば冗談ではありません。
96年、RRナタネはカナダ政府によって承認されました。当時,農民たちは、モンサントから、1.収量が上がる、2.農薬の使用量が減る、3.栄養価が高まる、といわれました。持続可能な農業を促進し、世界の飢える人々に食糧を与えるのだ、と。
モンサントは、「モンサント・ポリス」という独自の警察を組織し,農場で作物を盗んでは、検査して、農民を法廷に訴えているわけですが、農民が巨大企業と闘おうと思えば農場を失ってしまいます。私の立場もすでに4年前の法廷競争で25万ドル(約2000万円)を支払いました。こんな支出に農民が耐えられるでしょうか。モンサントはそれを知っているのです。有機農民たちがモンサントとアヴェンティスを相手取って集団訴訟を起しました。有機農民たちは、経済的損失を証明しなければなりません。モンサントはあらゆる法的手段を講じて訴訟を長引かせようとしています。
私が主張したいのは、農民の種子を守る権利が特許権によって奪われてはならない、ということです。もし今、農民が種子の開発を止めたら、今後二度と種子を開発したり、自分の種子を使ったり、隣人と交換したりできなくなります。私は、この地域の気候、土壌にあった種子を開発してきましたが、もし農民が種子の開発をやめると、多国籍企業にすべて握られてしまって、多国籍企業の種子、1種類しかなくなります。
私のケースが世界的に有名になった理由は、あらゆる問題をはらんでいるからだと思います。生命特許の問題、知的所有権の問題、農民が自分の育てた種子を植えてもいいのかどうかという問題、発明だけでなく発見にも特許を与えるのか。
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