「ラウンドアップ・レディー大豆の収量低下の程度とその結果」(Dr/チャールズ・ベンブルック)ベンブルックは、元アメリカ化学アカデミー農業委員会委員長を勤めたアメリカ農業の病害虫専門家です。遺伝子組み換え作物は、従来の品種よりも病害虫に強く、収量も多いという宣伝が行われているが、そのほとんどがメーカーサイドのものでした。「ベンブルック報告」は、かつてない規模で、厳密に科学的に管理された条件下で、大学独自に行われた収量調査データを整理した、という点で画期的と言われています。以下報告の要点です。
- 収量トップのラウンドアップ・レディー品種(以下RR)と在来種を比較すればRR大豆の方が、1エーカー当り、平均4.6ブッシェル、すなわち6.7%収量が低下している。
- 8つの州のテストでは、収量トップのRR5品種の平均収穫高を比較すれば、在来種に比べて、収穫低下は平均6.1%であった。
- 中西部のいくつかの地域ではRRより、普通の品種の方が収穫量は10%多かった。
- RR大豆は除草剤に大きく依存していて、除草剤の使用が減少するものではない。10倍以上の除草剤を使用している。
- RRを使用する農家は、収量低下と開発費により、収入は数%から12%減少している。(「Round upReady大豆の収量低下の程度とその結果」参照)